ナイアシンアミドは40代男性に必要?「テカリ・毛穴・ハリの万能型」を元研究者が整理

ナイアシンアミドは40代男性に要る?テカリ・毛穴・ハリの万能型 成分・処方

「ナイアシンアミド」。何に効いて、自分に要るのか。名前のわりに、そこがはっきりしない成分だと思います。

先に言ってしまうと、40代男性には、なかなか相性のいい成分です。テカリ、毛穴、ハリ。この年だからこそ気になり始めたあたりに、幅広く関わると考えられています。

私はもぐと申します。化粧品会社で13年ほど、保湿やシワ、美白を研究してきました。その経験から、この成分の「できること」と「できないこと」を、正直に切り分けてお伝えします。

ナイアシンアミドは、どんな成分か

名前は難しそうですが、中身はビタミンB3の仲間です。

体の中でもともと働いているビタミンの一種で、肌にとってもなじみのある存在です。だから、比較的おだやかに使いやすいと言われています。

新しくて刺激の強い成分、という感じではありません。昔から知られていて、いろいろな役割をこなせる、まじめな働き者。そんなふうに思ってもらうと、距離感がつかみやすいと思います。

何ができると考えられているのか

ナイアシンアミドが関わるとされる働きは、大きく4つです。

  • 皮脂・毛穴:出やすい皮脂や、目立ちがちな毛穴に関わると考えられています。
  • 肌の明るさ:肌の色に関わり、明るい印象の方向に働くと考えられています(いわゆる美白の方向)。
  • ハリ・シワ:肌のハリに関わる部分に働くと考えられています。
  • うるおいを保つ:肌の水分を抱え、肌の「守る力」を支える方向の働きです。この考え方は肌のバリア機能の話に詳しいので、あわせてどうぞ。

一つの成分で、これだけ幅広く関わる。だから「万能型」と呼ばれます。

夕方、ふと画面に映った自分の顔が、テカって毛穴も目立って、なんだか疲れて見える。そういう「顔まわりのくたびれ」に、あちこちから関わってくれる。そんなイメージを持ってもらえれば十分です。

なぜ、40代男性に向いているのか

この成分が40代男性と相性がいいと言えるのは、3つの理由からです。

  • 刺激がおだやか:肌になじみやすいビタミンの仲間なので、スキンケアに慣れていなくても始めやすい。強い成分でヒリついて嫌になる、が起きにくいです。
  • 一本で守備範囲が広い:テカリ、毛穴、ハリ、うるおい。40代が気になり始めるところに、幅広く関わります。何本も揃えるのが面倒、という人に向いています。
  • 髭剃り後の肌にもなじむ:毎日の髭剃りは、40代の肌にとって地味な負担です。うるおいを保つケアの一員として、無理なく組み込めます。詳しくは髭剃り後のスキンケアへ。

とはいえ、全員に必須ではありません

向いているとは言いましたが、全員が急いで足すべき成分か、というと、そうではありません。ここは正直にお伝えします。

いまの保湿の習慣がうまく回っていて、テカリも毛穴もくすみも特に気にならないなら、あわてて増やす必要はないと思います。スキンケアは、足すより「続く形」でいることのほうが大事なので。

もう一つ。この成分は、いま肌があれている・ヒリついている状態を、鎮めて元に戻すためのものではありません。肌が荒れているときは、新しい成分を足すより、まず落ち着かせるのが先です。順番を間違えないでください。

つまり、「気になるところがあって、肌が落ち着いている人」に向いた成分。自分がそうだな、と思ったら、次の選び方に進んでください。

選ぶときの注意

選ぶとき、押さえておきたいのは2つです。

  • 「配合」の意味は、商品の種類で変わる:同じ「ナイアシンアミド配合」でも、言葉の重さは違います。「医薬部外品」と書かれた商品は決められた効能をうたえる場合がありますが、ふつうの化粧品の「配合」は“入っている”という事実で、効果の約束ではありません。この違いは知っておくと成分選びの目が変わるので、化粧品と医薬部外品の違いで詳しく整理しています。
  • 数字の大きさ=効く、ではない:「高濃度」の表示に引っぱられがちですが、数字が大きいほど良い、とは限りません。むしろ高いと刺激を感じることもあります。最初は低め〜ふつうのものから、自分の肌で様子を見るのが無難です。

使うときの注意

使い始めたら、この2つを覚えておいてください。

  • 結果を急がないこと:効果を感じるまでには、数週間から数か月かかると考えられています。感じ方には個人差もあります。早く何とかしたい気持ちは分かりますが、あわてず続けるほうが、結局は近道です。
  • 合わないと感じたら休むこと:おだやかとされる成分でも、肌に合う・合わないは人それぞれです。赤みやヒリつきが出たら、いったんお休みする。その見極めも、大切なケアのうちです。

私自身、研究をしていた頃から、成分に期待を乗せすぎないようにしてきました。「この成分は、こういう役割をこなしてくれる働き者」と割り切って、あわてず続ける。そのほうが、余計ながっかりもなく、長く付き合えるものです。

まとめ

まとめますね。

  • ナイアシンアミドは、皮脂・毛穴・美白・シワ・うるおいと幅広く関わる「万能型」と考えられている
  • 40代男性には、おだやかで守備範囲が広く、髭剃り後にもなじむ点で向いている
  • ただし全員に必須ではない。肌が落ち着いていて不満がなければ、急いで足さなくてもいい。荒れている肌を鎮める成分でもない
  • 選ぶときは「医薬部外品か化粧品か」と「数字に振り回されない」こと。使うときは、あわてず、合わなければ休む

名前だけ知っていた成分が、少し身近になったなら何よりです。まずは表示を見て、自分の肌と相談しながら。そこからで大丈夫ですよ。

著者:もぐ|元化粧品研究者
化粧品会社で約13年、保湿・バリア機能・美白・シワの研究に携わる。ヒト肌での水分量や刺激反応の測定などを担当。40代の当事者として、自分の肌で確かめながら「断言せず、考え方を届ける」スタンスで発信しています。

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